どんなもんなの?
次の数列を見て下され。
これは(多分)3次M系列って奴です。
生成プログラム適当に組んだのであんまり自信ないんですが(何
で、例えば、「1」を送りたい時はこのまま、「0」を送りたい時はこれを反転して送るとします。
1 | 1,1,1,-1,1,-1,-1 |
-1 | -1,-1,-1,1,-1,1,1 |
こうなりますね。
次受信側ですが、受信側は送られてきた信号とこのM系列を乗算します。
そして、その結果を1周期分総和します。
1 | 1,1,1,-1,1,-1,-1 |
X |
1,1,1,-1,1,-1,-1 |
‖ |
1,1,1,1,1,1,1 | 総和 7 |
0 | -1,-1,-1,1,-1,1,1 |
X |
1,1,1,-1,1,-1,-1 |
‖ |
-1,-1,-1,-1,-1,-1,-1 | 総和 -7 |
はいここで注目(#´Д`)
総和が随分綺麗な値になってると思いませんか?
つまり、この綺麗な総和の値が出力信号になる訳です。
で、例えば同期が取れていない、つまり通信タイミングがずれているとどうなるか。
1,1,1,-1,1,-1,-1 |
X |
-1,1,1,1,-1,1,-1 |
‖ |
-1,1,1,-1,-1,-1,1 | 総和 -1 |
あーら不思議( ゚∀゚)
送受信のタイミングがずれていると、総和が-1になってしまいました( ゚∀゚)
で、さらに、周期的なノイズが入ったとすればどうなるか。
周期的なノイズってのは、何か他の変調方式の信号の事ね。
1,1,1,-1,1,-1,-1 |
X |
1,1,-1,-1,1,1,-1 |
‖ |
1,1,-1,1,1,-1,1 | 総和 3 |
タイミングずれているときほど綺麗ではないですが、総和が小さいですね( ´Д`)
で、この総和の差は、系列が長ければ長い程大きくなるらしいんですね。
つまり十分長いM系列を使えば、他の信号は総和が小さくなるので分離出来るんですね。
何でスペクトラム拡散変調って言うのさ?
十分長いM系列をフーリエ変換すると直ぐ解るんですが、
M系列ってすんごい色々な種類の周波数が入り混じってるんですね。
で、このM系列を信号として送るので、送られる信号の帯域幅が凄く広くなるんですね。
なので、「周波数拡散」変調と言う訳です。
(;´Д`)使い回しで申し訳ない。40KHzの高専て書いてあるのが40kHzでPAM変調掛けた信号のスペクトラムで、
ウチって書いてあるのが6次M系列でスペクトラム拡散変調掛けた信号のスペクトラムです。
面白い特性
上で書いてありますが、1ビット辺りの系列の長さを長くすると、対ノイズ性がどんどん上がります。
通信では、普通どれ位までのノイズなら耐えられるかっていう値で、受信出来る最低のS/N比を指標に使ったりする訳です。
んで、普通他の変調方式では、最低でもS/N比が1以上、つまり信号がノイズより大きくないと受信出来ないらしいんですね。
だがしかし( ゚∀゚)、周波数拡散変調は、使う系列が十分長い時はS/N比が1より小さくなっても受信出来るらしいんですよ。
つまり、信号がノイズに埋もれてしまっても、広い周波数幅の中から信号をかき集めて修復出来るって言う訳ですね。
つまり、対ノイズ性がハゲしく良い訳です。
で、上に載ってるスペクトル見て貰うと解りますが、他の信号からすれば、何か弱いノイズがあるなぁ位にしか認識できないわけです。
例えば40kHz変調なら、40kHz付近の周波数だけしか見てませんから。
他の通信方式にしたら、弱いノイズにしか見えない訳ですね。
つまり、他の通信に与える影響が非常に少ない訳です。
注意・これは門外漢が勝手に解釈した結果をつらつら並べ立てているだけなので、間違ってる可能性が大いにあります。
鵜呑みにしないように。そして間違い発見したら素早くコッソリ教えていただけると非常に嬉しい(*´Д`*)